デジタルサイネージの導入にかかる価格内訳
はじめに、デジタルサイネージの導入にかかる価格の内訳を解説します。大きく分けて、導入費用と運用費用の2つに分類できます。
導入費用
ディスプレイ購入費用
デジタルサイネージの導入で中心となるのがディスプレイです。ディスプレイの価格は、サイズや解像度、ブランドによって大きく異なります。一般的に、屋内用のディスプレイは屋外用のディスプレイよりも安価な傾向にあり、また大型ディスプレイは小型ディスプレイよりも高価になります。
ソフトウェアのライセンス費用
デジタルサイネージを運用するためには、コンテンツ管理システム(CMS)と呼ばれるソフトウェアが必要です。このソフトウェアのライセンス費用も導入費用に含まれます。CMSは、コンテンツのスケジューリングや配信、管理を行うための重要なツールです。ライセンス費用は、月額や年額で提供されることが多く、機能やサービス内容によって価格が変動します。
また、クラウド型のデジタルサイネージであれば、ディスプレイの準備とコンテンツをディスプレイに配信するためのデバイス、STB(セットトップボックス)配信端末と契約し、ネット環境を整備するだけで使用ができるので、導入コストを抑えることができます。
運用費用
システム運用管理
デジタルサイネージを運用する際は、コンテンツの更新やトラブルシューティング、システムの保守などの管理が必要となります。この費用を「システム運用管理費用」と呼び、外部業者に委託する場合と自社で管理する場合で変動します。
メンテナンス費用
デジタルサイネージのディスプレイやSTBは、定期的なメンテナンスが必要です。ディスプレイの清掃やSTBのソフトウェアアップデート、ハードウェアの修理などが含まれます。
デジタルサイネージの導入にかかる価格相場
続いて、デジタルサイネージを導入にかかる価格の相場を解説していきます。
導入費用相場
ディスプレイ屋内用
屋内用ディスプレイの価格は、サイズや解像度、その他の機能によって大きく異なります。目安としては、32インチのディスプレイが10万円から30万円ほど、55インチのディスプレイが30万円から80万円程度です。
高解像度や特殊な機能を持つディスプレイは、さらに高価になることがあります。一方で、かなり小型のディスプレイであれば比較的安価で、20インチ以下のディスプレイは数万円程度で購入できるものもあります。
ディスプレイ屋外用
屋外用ディスプレイは耐候性や防水性が求められるほか、サイズも大きくなるため、屋内用ディスプレイよりも価格が高くなります。32インチの屋外用ディスプレイは20万円から60万円程度、55インチのディスプレイは50万円から150万円程度となります。また、100インチを超えるディスプレイは300万円以上が多いでしょう。
STB(セットアップボックス)の費用
STBの価格は、機能や性能によって異なりますが、1台あたり3万円から10万円程度です。高機能なSTBや複数のディスプレイに対応するSTBは、30万円以上などさらに高価になることがあります。
ソフトウェア(コンテンツ管理システム)のライセンス費用
CMSのライセンス費用は、月額で数万円程度が相場です。基本的な機能のみを持つCMSであれば比較的安価ですが、高度な機能やサポートを提供するCMSは高価になることがあります。
運用費用相場
コンテンツ制作費用
デジタルサイネージのコンテンツ制作には、専門的なスキルが必要です。外部業者に委託する場合、1本の動画や静止画の制作費用は、簡単なコンテンツであれば2~5万円、しっかりとしたコンテンツであれば30~50万円程度です。キャスティングが必要な場合や映像の長さなどでも価格が変動します。
自社で制作する場合でも、デザインソフトや機材の購入費用がかかります。
ネットワーク接続費用
デジタルサイネージの運用には、安定したネットワーク接続が必要です。ネットワーク接続費用は、月額数千円から数万円程度が相場です。ただ、複数のディスプレイを運用する場合や高解像度のコンテンツを配信する場合は、通信コストが高くなることがあります。
電力消費とそのコスト
電力消費量は、ディスプレイのサイズや使用時間によって異なりますが、一般的には月額数千円から数万円程度の電力コストがかかります。特に、大型ディスプレイや長時間運用する場合は、電力コストが高くなることがあります。
デジタルサイネージを導入する際のポイント
最後に、デジタルサイネージ導入する場合に押さえておきたいポイントを解説します。
価格だけで判断しないようにする
ここまでデジタルサイネージの導入・運用費用について解説しましたが、費用だけで判断しないようにしましょう。
デジタルサイネージを導入する場合、目的とゴールを明確にすることが重要です。導入そのものが目的になってしまうと、お金と手間をかけて導入したにもかかわらず、費用対効果を計測できません。また、ターゲットや設置場所を想定することも重要です。ペルソナやカスタマージャーニーマップを作成し、ターゲットとなるユーザーの行動パターンに沿った場所に設置する必要があります。
このような観点でデジタルサイネージを総合的に判断し、価格もその判断材料の一つとして最終的な意思決定をするとよいでしょう。
最適な機器を選定する
デジタルサイネージの導入にあたっては、最適な機器を選定することも重要です。ディスプレイのサイズや解像度、耐久性など、設置場所や目的に応じた機器を選ぶことが求められます。また、コンテンツ管理システム(CMS)も重要な要素です。使いやすいCMSを選ぶことで、コンテンツの更新や管理がスムーズに行えます。さらに、既存のサーバーやネットワーク、電源供給などインフラへの影響が出る可能性もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
このような観点で適した機器を選定できなかった場合、導入後に短期間でデジタルサイネージを変更する必要性が出てきて、余分な費用がかかってしまいます。
まとめ
この記事では、デジタルサイネージを導入する際の価格の内訳や相場をメインに解説しました。
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